ギャラリー茶房 『エスカルゴ』
Gallery−Escargot!  ご案内と留守番役は、ごくふつうのおばさま「くるみ」さん。 お客様同士の会話をお楽しみ頂けますよう、喫茶コーナーも開いています。
うらしまさ〜ん、、、 
【2008/03/26 Wed 18:02】
 ウン十年ぶりにふるさとに戻った私です。

「竜宮城から戻った浦島太郎と同じ気持ちになるよ。 きっとなる」

と、言った従姉妹の言葉どおり、列車から降り立った私を向かえた風景は、以前のありさまを想像するには困難なほどの変貌ぶりでした。 おまけに、駅構内で聞くお国訛りの会話は、懐かしさはあるけれどなぜか違和感も感じていました。 昨日まで聞き慣れた言葉がまだ耳に残っているせいかもしれません。 きっと、暫くはいろいろ方言ごちゃ混ぜの面白い言葉使いをするに違いないけれど、これも私の個性だと思って無理に矯正しないでおこうと考えています。 
 私は迎えの車で、移転した立派な県庁や大きなショッピングセンターの横を通り新居に向かいます。 車窓から見える街並みは私をますます“浦島太郎”にさせ、いったい何処をどう走ったのかも解らず終いでした。

 「これは大変だ、このままだといけない」

 自分の足で実際に歩かないと、何時までたっても息子の手を煩わせることになりかねないと思った私は、翌日から自宅の周りを歩く事にしました。 心配する息子は地図を印刷して渡します。 それでも、かすかな記憶を紐解きながらの歩行は困難を要し、その上、縦横無尽に走る道路は私の方向感覚を完全に麻痺させました。 ハンドルを握っていた頃は自信のあった方向感覚は、すっかり衰えて見る影もありません。 地図を片手に、太陽とその影をたよりに東西南北を確認しての歩行は、ますます鈍くなります。 
 「思えば遠くに来たものだ〜♪」
と、ふるさとの道を歩いているにもかかわらず、口ずさんでいました。
 
 どのくらい歩いた事でしょう。 見覚えのある書店の看板が現れたとき、私には懐かしいと思うと同時に不思議と安心感が湧いていました。 いつも笑顔で迎えてくれたあの親父さんの姿を思い出した私の顔は、穏やかになっていたに違いありません。 この書店を発見した事は、「記憶にある街の姿を見つける」という楽しみを私に与えてくれました。
 懐かしくも新しい姿になった街を、もう暫くはこうして歩いてみようと思っています。
 
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テーマ:思ったこと・感じたこと - ジャンル:日記


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