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Author:Kurumi
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| ちびっこギャングの襲来 |
【2008/05/29 Thu 00:15】 ここはアスファルト&コンクリートに囲まれた市街地、隣に見事な庭を設えた住宅展示場が建っています。 午後3時過ぎから断続的に賑やかになる歩道は小学校の通学路です。 まだまだ大きなランドセルに弄ばれているかのように、後ろに反り気味の新入生の集団。 何か面白いことがないだろうかと、辺りを物色しながら帰る進級組まで、その姿はそれぞれ楽しいそうです。 そんな彼らの中に、「熱いのにこんなもの着てられるか!」と、ランドセルのフックに下げた制服の上着を引きずりながら、白のポロシャツの裾をズボンからはみ出させている太目の男の子がいました。 彼は幼い頃のガキ大将を思い出させる風体の男の子、なんだか逞しさを感じます。 彼らを見ていた友人はこんな話を始めました。 「展示場の庭に敷き詰めてある小石(後で煉瓦の砕いたもの)を両手いっぱい持って、パラパラ少しずつ落としながら歩く事があったの」 「そのうち飽きてくるんでしょうね。 両手のもの一斉に空に向けて投げ上げるの」 「小石の雨降りさせて、きゃーきゃー言いながら遊んでいたわ」 「その雨降りさせるところが、この店の駐車場ってわけ」 「おかげで駐車場一面に煉瓦の粒よ。 車で潰せばそばかすみたいに跡が付くし、、、」 「掃除が大変だったんだけれど、見ているとあまりにも楽しいそうなので、注意しそこなっちゃった」
子供たちは、ヘンデルとグレーテルの童話世界にある“道しるべ”のように、その煉瓦粒を少しずつ落としながら歩き、そして“道しるべ”遊びに飽きたころ、その粒を“花咲爺さん風”に空に向かって投げ上げたようでした。 子供たちの楽しい遊びが続くあいだ、友人はせっせと駐車場の煉瓦粒を掃き集め元の場所へ戻すことになったと言います。
「しばらくすると、今度は、、」 と、友人はまた何か思い出したようです。
「展示場にのぼりが立っているでしょ」 「今度はあの”のぼりポール”があの子達の標的になったの」
そこには、直径2センチほどのパイプで出来たポール立てが5本設置されています。
「或る朝のこと、展示場のお兄さんが営業中のポールを立てようとしても、立てられないの」 「いつもと違う手ごたえを感じて困惑している様子。お兄さん、さぞビックリしたと思うわ」 「あの子達、ご丁寧に今度はパイプに石を詰め込んだの、それも5本ともに」 「お兄さん一所懸命中に詰まっているもの掘り出していたわ」 「ポールは固定されているから、逆さまに出来ないし苦心していたわよ」 「仕舞いにお箸を持ち出してね、きっと一粒ごと取り出したに違いない」 「お兄さんには悪いけれど、その姿がおかしくておかしくて、、、」 「お兄さんが掘り出す、また子供たちが入れる。何日続いたかしらねえ」 「そのうち、お兄さんパイプにフタをして帰るようになったの」 「『ちびっこギャング』からの襲撃を阻止したお兄さんの勝ち!」 「あの子達、今度はどんな事(遊び?悪戯?)考えるだろうね」 友人はあの『ちびっこギャングたち』を応援しているかのようでした。
“ちびっこギャング”と言えば、1960年代に放送されていたテレビの人気シリーズ。 当時の小学生は欠かさず見ていたのではないでしょうか。 ちびっこたちの天衣無縫ないたずらに、ませた仕草に拍手した子供の頃を思い出します。 他愛のないギャクのこのドラマ、単純な笑いは大人たちも愉快にさせたはずです。
私たちの子供のころも、石垣の隙間や板塀の節穴にいろんなものを詰め込んでみたりと、大人たちが驚くようなことをしたものです。 奇想天外な遊びを考える事は子供たちの特技、何度大人たちに”ショウガナイワネ”と言わせたことか、、、。 現代の“ちびっこギャング”、今度はどんな遊びを創造するのだろうか?
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