ギャラリー茶房 『エスカルゴ』
Gallery−Escargot!  ご案内と留守番役は、ごくふつうのおばさま「くるみ」さん。 お客様同士の会話をお楽しみ頂けますよう、喫茶コーナーも開いています。
戦い済んで日が暮れて、、、 
【2008/07/09 Wed 19:41】
 梅雨開けの待ち遠しい今日この頃、、、骨折経験のある私には、“この季節”は辛いものがあります。 湿度は古傷にこたえます。
 梅雨明けるには、一度、空が癇癪(カンシャク)起こしたか?と思わせるくらい雷雨にならないと明けないと言われます。 バケツを引っくり返したような(もしかして、フロ桶かも、、、)豪雨も困りますが、とにかく梅雨明けが待ち遠しい私なのです。

 ある日の帰り、いつもの通りを歩いていた時の事です。 私の前を二人組の小学生がとぼとぼ歩いていました。 ひとりはランドセルを担ぎ帽子を片手に、もうひとりは黒いレッスンバッグと細長い筒状のケースを持っています。 共稼ぎ家庭の子どもたちが集まる学童保育所で精一杯遊んだ跡なのか、ランドセルがとても重たそうです。 その相方といえば、ランドセルを自宅に置くまもなくその手をレッスンバッグに持ち替え、習い事教室を梯子し「本日のカリキュラム」を終了した安堵感か?これからの宿題を想像してか? とにかく二人の後姿には子どもらしい“元気”が見受けられませんでした。 その姿はまるで、一日の疲れを背負った肩を落として歩くサラリーマンの帰宅姿のようです。 

 「今時の子どもは習い事も多くて大変よね」
 「少子化で兄弟少ないし、両親や両方の祖父母の視線・期待を一斉に受けるし」
 「私たちの頃とは大違い・・・・」

 などと彼らの後を歩いていました。 彼らとの距離が縮まると同時に、乾いた道路に点々と続く小さな足跡があるのに気が付きました。 その足跡はまさしく私たちの前を行く少年二人のものでした。 彼らとの距離が近づくにつれ、路面に残した足跡は鮮やかになっていきます。 
 彼らは、頭からつま先までびしょ濡れの状態だったのです。 頭髪から、シャツから、半ズボンから雫を落とし、ズックの中を水でグチュグチュいわせ歩いて来たに違いありません。 いったい何処で水遊びしてきたのでしょう? コンクリートで囲んだ流れの急な用水があるだけの街なか、昔のように気軽に遊べる川はありません。 池のある公園も見当たりません。 水浴び出来る場所を見つけることすら難しい地域です。 まして、きょうび外で遊べない情けないペットの犬(家の胡麻です)のいるご時世、思いっきり外で楽しめる彼らの逞しさに、私は感激しました。 すれ違うときに掛けた「楽しかった」の言葉に「うん」と答えた彼ら二人の唇は青く黒ずみ、長時間にわたり水浴びを楽しんだ事を想像させました。 
 トボトボ歩く彼らの姿を眺めていると、ふとこの言葉がうかびます。 
 
 「戦い済んで日が暮れて」 

 
  こんな逞しい子どもを育てたご両親へ、、、
        私たちも嘗てはこのように楽しんだものです。
               どうかこの子達を叱らないで! ほめてください!

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