ギャラリー茶房 『エスカルゴ』
Gallery−Escargot!  ご案内と留守番役は、ごくふつうのおばさま「くるみ」さん。 お客様同士の会話をお楽しみ頂けますよう、喫茶コーナーも開いています。
魅惑のせかいへ 
【2008/01/30 Wed 01:40】
 新年初読書に選んだ本は、「エセ男爵酔狂記PartII」のエセ男爵さま舎弟「トーマス青木」さんの小説です。

黄昏のポジョニ・ウッチャ黄昏のポジョニ・ウッチャ
(2007/12/10)
トーマス青木

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 小説本の帯に書かれた「日記小説」とは一体どんなものか、きっと自叙伝なのだろうとページを開いていきました。
 淡々と、独特な軽いタッチで書かれている文章が飛び込んできます。 が、実際には、たくさんの工夫が凝らされている。
「読者が軽く読めたとしたら、その影にたくさんの工夫がしてあるはずである」
 と、言う解説を読んだことがあります。 まさにこの本は、その解説を思い起こさせるもの。 ページの中に現れた世界は、その都度、私を楽しませました。
 頭の中の、心の中の、引出し中のパーツを全部出して組み合わせて描く、私だけの空想の世界。 一度も訪れた事がないのに、浮かび上がるヨーロッパの街並み。 馬車が通ったであろう石畳の道路、その道路を挟んで立ち並ぶ、高さを揃えた古い建造物や街路樹。そして滔々と流れるドナウ河。 そんな古い町並を舞台に繰り広げられるショービジネス世界に関わる人々の物語です。

 私は読み進めるうちに登場人物に成り代わった自分を見ていました。 たった一人で海外に飛び出し、ビジネスを展開し、暮らし始める主人公にも、状況次第、気分次第で行き先を変更し行動できる主人公にも、惹かれ、羨ましくも頼もしくも感じる。 それは、主人公にとって、お隣の町内へ出かけるぐらいの気軽な感覚なのでしょう。
 その中で、一人の時間を楽しむことへのこだわり、その時の必需品“ビール”に対してのこだわり、何が何でも自分流に時間を過ごそうと努力する主人公の姿が愉快でした。
 大真面目に取り組めば取り組むほど、その姿は“おかしみ”を増してきます。
 そして「このおかしみ」は、この小説独特の息抜きのようにも感じました。

 単身ヨーロッパ大陸に立ち、自分の道を切り開こうとしている主人公。 集団で組織で企業で動くことの得意なはずの日本人としては、たいへん珍しい人種の主人公なのです。 非日本人的な主人公(本田幸一)は、この先一体どうなるのだろうか? この物語が始まったばかり。

 ほんとうに続刊続編が待ち遠しいです。

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テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント

>・・ショービジネス世界に関わる人々・・
>・・たった一人で海外に飛び出し、ビジネスを展開し、暮らし始める・・・

kurumiさん、素敵なバイタリティーですね〜・・(//▽///

人生へのこだわりって、私何かあったかしら?振りかえって考えてみたいです。
【2008/01/30 16:23】 URL | ティー #6facQlv. [ 編集]


感想を聞いているだけで面白そうな小説みたいですね!
私も時間の許す範囲で本は読むよう心懸けてますが、
なかなか先に進みません(^^;)
1日24時間では足りないですね!
【2008/01/31 00:05】 URL | ポム・ド・テール #u.2ZbkdY [ 編集]

暖かい部屋で 読書 まさに至福の一時ですね
kurumiさん すごい読書量なのではありませんか
いろんな人物になれていいですね 本の中の世界に入りますよね
トーマス青木さんて 名前だけだと プロレスラーみたいですね
でも内容は 楽しそうですね 様子が伺えます
昔 学校の先生から <本は人を豊かにします>と教えて頂きました
そう思います これからは 少しずつ時間をあてていきましょう
【2008/01/31 22:21】 URL | うたちゃんの店 #- [ 編集]

何時も思うのです。
kurumiさま・こんばんは〜☆
感想を読んだだけで・すが・kurumiさまの記事に感心しています。
良く・纏っていて・・・・・・
あぁ〜羨ましいほどの文章・・・・・・・・
引き込まれてしまいます。ポチ♪
【2008/01/31 22:44】 URL | akamame #- [ 編集]

ティーさま
コメントありがとうございます。
一人でヨーロッパへ行ってみたいと、思わせる本でしたよ。
>人生へのこだわりって、、、
ああ、なんだろう?
美味しいものを美味しいと言えること、感じた事を素直に表現できる事かしら。
”こだわり”と言うより、これからも持ち続けたい”こころ”でした。
【2008/02/04 12:06】 URL | kurumi #r3GBGjCs [ 編集]

ポム・ド・テールさま
コメントありがとうございます。
憧れのヨーロッパへ旅した雰囲気を味わうことの出来た本でした。
東欧の街も芸人世界も興味津々、これからどうなるのだろうと思いながらの読書は楽しいものでした。
読者をその気にさせる本は飽きさせません。お勧めの本です。
続編を楽しみにしているところです。
【2008/02/04 12:18】 URL | kurumi #r3GBGjCs [ 編集]

うたちゃんさま
コメントありがとうございます。
この本は憧れのヨーロッパ、それも東欧が舞台、TVで旅したドナウ河が本当に身近に感じられました。古い作品世界から出て、久しぶりの新しい作品でした。

未知の世界を味わえる本は、本当に楽しいですし時間を忘れてしまいますね。
どんなキャラクターにも変身できますしね。
【2008/02/04 12:41】 URL | kurumi #r3GBGjCs [ 編集]

akamameさま
コメントありがとうございます。
お褒め頂き、とてもうれしいです。(おはずかしぃ、、、)
ありがとうございます。
これからも、よろしくお願いします。

【2008/02/04 12:49】 URL | kurumi #r3GBGjCs [ 編集]


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